PDFとは、どの端末で開いても同じレイアウトで表示される電子文書のファイル形式です。「Portable Document Format」の略で、パソコンでもスマホでも見た目が変わらないのが最大の特徴です。この記事では、PDFの仕組みから開き方・作り方、出版との関係までを初心者向けに解説します。
目次
TogglePDFとは
PDFとは、アドビ社が開発した文書ファイル形式で、現在は国際標準規格(ISO)として標準化されています。拡張子は「.pdf」です。紙に印刷したのと同じ見た目を、パソコン・スマホ・タブレットのどれで開いても再現できる点が、他のファイル形式とは異なる大きな特徴です。文字だけでなく、写真やイラスト、レイアウトの情報がまとめて1つのファイルに保存されているため、送った相手の環境によって表示が崩れる心配がありません。
PDFの3つの特徴
PDFには「レイアウトが崩れない」「改ざんされにくい」「印刷データとして扱いやすい」という3つの特徴があります。
- レイアウトが崩れない:端末やOS、開くソフトが違っても、作成時と同じ見た目で表示されます。Windowsで作ったファイルをスマホで開いても、文字の位置や余白がずれることはありません。
- 改ざんされにくく配布に向く:パスワードを設定して閲覧を制限したり、編集やコピーを禁止したりする機能があります。契約書や請求書など、内容を変更されたくない文書の配布に向いています。
- 印刷データとして扱いやすい:色や文字の情報を保ったまま扱えるため、印刷業界では入稿データの標準形式として広く使われています。
PDFとWord・画像ファイルの違い
PDFは「表示・配布・印刷用」、Wordは「編集用」、画像は「見た目の記録用」というように、目的によって使い分けるファイル形式です。
| 形式 | 主な用途 | 特徴 |
|---|---|---|
| Word(.docx) | 文書の作成・編集 | 編集しやすいが、開く環境によってレイアウトが変わることがある |
| 画像(JPEGなど) | 写真・画像の保存 | 見た目はそのまま保存できるが、文字情報を持たない |
| PDF(.pdf) | 表示・配布・印刷 | レイアウトが固定され、どの端末でも同じ見た目で表示できる |
文書を編集する段階ではWord、完成後に配布・印刷する段階ではPDF、という使い分けが基本になります。
PDFの開き方
PDFはブラウザや専用アプリがあれば、無料で誰でも開けます。Google ChromeなどのWebブラウザには標準でPDFを開く機能が搭載されており、ファイルをドラッグ&ドロップするだけで表示できます。より詳しく注釈をつけたり印刷設定をしたりしたい場合は、無料で配布されているAdobe Acrobat Readerなどのリーダーアプリを使うと便利です。スマホでも、標準のファイル管理アプリやブラウザで開けるほか、専用アプリを使えばオフラインでも閲覧できます。
PDFの作り方
PDFは特別なソフトを購入しなくても、身近なツールで作成できます。
- WordやExcelから「PDFとして保存(エクスポート)」する:ファイルメニューから「エクスポート」や「名前を付けて保存」を選び、形式をPDFに指定するだけで変換できます。
- 印刷メニューから「PDFに保存」を選ぶ:パソコンの印刷ダイアログには、プリンターの代わりに「PDFとして保存」を選べる機能があり、さまざまなアプリの画面をPDF化できます。
- スキャナーやスマホのスキャン機能で紙をPDF化する:紙の書類はスキャナーやスマホのカメラ・スキャンアプリで撮影し、PDFとして保存すればデータ化できます。
本づくり・出版とPDFの関係
本づくりの現場では、印刷所への入稿データとしてPDFが標準的に使われています。レイアウトが固定されるため、原稿を作った環境と印刷所の環境が違っても、意図した通りの見た目で印刷できるからです。入稿の際は、判型(本のサイズ)とPDFのページサイズが合っているかの確認も欠かせません。詳しくはPDFのサイズ・ページ数の確認方法の記事をご参照ください。
一方、電子書籍ではPDFではなくEPUBという形式が主流です。EPUBは画面サイズに合わせて文字が折り返される「リフロー表示」に対応しており、スマホでもタブレットでも読みやすく調整されるためです。詳しくは拡張子.epubの開き方・変換方法の記事をご覧ください。
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