【絵本を出版したい人向け】自費出版の費用の相場を解説!予算別の出版方法も

【絵本を出版したい人向け】自費出版の費用の相場を解説!予算別の出版方法も
Mom reading picture book with her son

「絵本を出版してみたいけれど、なにからはじめていいかわからない。そもそもどれだけの費用がかかるんだろう?」と迷っている方も多いのではないでしょうか。

絵本の出版は、目的や予算に応じてさまざまな方法があります。本記事では、予算や目的に応じた最適な出版方法を詳しく解説します。初心者でも自分に合った選択肢を見つけやすいよう、具体的な事例や費用感を交えながらご紹介するのでぜひ参考にしてみてくださいね。

絵本を出版する前に考えるべきことは2つ、予算と目的

自分が出版にかけられる費用を考える

出版にかけられる予算を事前に確認することも重要です。自費出版における絵本の制作費用は、選ぶ形式やこだわりの度合いによって幅があります。初期費用を抑えたい場合は電子書籍やPOD(プリント・オン・デマンド)を、こだわりたい場合は絵本に特化した出版社や印刷会社を選びましょう。

絵本をだしたいのはなぜ?目的を明確にする

次に絵本を出版する目的をはっきりさせましょう。例えば、次のようにさまざまな目的が考えられます。

  • 売上による利益を目指す
  • 家族のための記念品として形に残したい
  • イラストを描いたり文章を作るのが好きで絵本として形に残したい
  • 教育や啓発を目的とした出版

 

予算や目的によって、どこでどんな風に絵本を出版できるのかが異なってきます。

自分がどうして絵本を出版したいのか、どのような読者に届けたいかを明確にすることが、絵本を出版するまでの近道です。

予算別:絵本出版の選択肢

まずは予算別に絵本出版の選択肢を考えていきましょう。

低予算(〜3万円程度)

低予算で絵本を出版する場合、電子書籍やPODを利用するのがおすすめです。

ただしPODや小ロット印刷では、印刷業者が用意した標準的な用紙から選ぶことが一般的です。絵本では丈夫さや紙の厚みが重要ですが、低予算の印刷では厚紙や特殊な表面加工が選べないことが多いです。PODは注文があった分だけ印刷する仕組みで、在庫リスクを避けながら紙の絵本を提供できます。特に初めて出版に挑戦する方や、費用を抑えたい方に向いています。

注意:小さな子どもに向けた絵本にしたいなら、丈夫で破れにくい紙、耐水性や汚れに強い加工がしてある紙、子どもが紙を口に入れても問題ないような安全性に配慮した紙を用いなければなりません。そのため、小さな子供向けの絵本を低予算で自費出版するのは難しいと考えてください。

一方で大人向けの絵本や、タブレットなどで表示させることを想定した絵本であれば、電子書籍はAmazon Kindleや楽天Koboで手軽に始められ、初期費用がほぼゼロです。

中予算(1万円〜20万円程度)

中予算の場合は、小ロット印刷や自費出版サポートサービスを活用できます。小ロット印刷は、少部数でも高品質な絵本を制作可能で、家族やコミュニティでのイベントやプレゼント用に適しています。

ほかにも自費出版サービスを利用すれば、編集やデザインのプロのサポートを受けられます。Kindle出版を利用すれば、Amazonで紙の本と電子書籍を販売することも可能です(ただしKindle出版では小さな子ども向けの絵本に特化した紙は選べません)。

高予算(20万〜100万円以上)

高予算をかけられる場合は、フルサポートの自費出版や商業出版を目指すことが可能です。高品質な印刷や特殊加工を施し、書店流通やプロモーションも積極的に依頼できます。

なぜ50万〜300万円とこれだけの費用相場の開きがあるかというと、絵本はフルカラー印刷が基本で、用紙の種類や加工(マット加工、UVコーティングなど)によって費用が変わるためです。また、部数が増えると1冊あたりの単価は下がりますが、初期費用は高くなります。たくさん冊数を刷っても絵本が売れなければ、在庫を抱えてしまう可能性もあります。

目的別:絵本を出版するための選択肢

絵本を出版して売上や収益を得たい

絵本の出版で収益化を目指す場合は、予算が少なければ自費出版で電子書籍やPOD出版するのがおすすめです。特に電子書籍はロイヤリティが高く、初期費用も抑えられるためおすすめです。

ただし現実的にはどれだけ良い本を作っても手に取ってもらえるかという認知度が大切なため、そもそもイラストレーターとして活躍していたり、SNSでのフォロワーが多数いるなどのアドバンテージがないと難しいでしょう。

記念品やプレゼント用として絵本を作りたい

家族や友人に贈る記念品としての絵本には、小ロット印刷やPODが最適です。少部数でもコストを抑えながら、こだわった本を作ることができます。イベントや特定の場面で配布する場合にも適しています。イラストは自分で描いたり、表紙デザインや紙面をレイアウトする技術が必要になります。

ただし、もしあなたが制作した絵本を図書館に置いてもらったり、国会図書館に寄贈したい場合は、書籍にISBNをつける必要があります。ISBNについては「ISBNとは?コードの意味や取得方法、書籍JANコードの違いをやさしく解説 」 の記事で詳しく解説しています。

ブランディングや実績作りに絵本を作りたい

ポートフォリオとして絵本を出版する場合、電子書籍とPOD出版がおすすめです。必要な本の冊数だけその都度印刷するため、出版の費用を格安に抑えることができます。

またKindle出版を利用すれば、Amazonでも絵本が販売できます。

絵本や写真集の出版サポート

自分の作品を世界に届けたい(コンクールやクラウドファンディング)

絵本コンテストや絵本コンクールは、出版社や団体が主催する作品公募イベントで、入賞作品が出版されるチャンスを得られるものです。

プロの審査員による評価を受けられるため、作家としてのステップアップにも最適です。受賞後に書籍化が決定しても基本的には商業出版となるため、出版するための費用もかかりません。

日本国内でも毎年公募があるため「絵本 コンテスト」で検索してみてください。これらのコンテストは、出版の直接的な足がかりとなるため、自費出版が難しい人や商業出版を目指す人におすすめの方法です。

ほかにも絵本の制作に必要な印刷費やデザイン費を事前に調達する方法としてクラウドファンディングも挙げられます。

各出版形式の比較表

項目 電子書籍 POD出版 小ロット印刷 自費出版
費用 0円~ 0円〜 数千円〜 20万〜100万円以上
販売のしやすさ オンライン オンライン 自身で出品すれば可能 オンライン+書店流通オプション
紙の本として 紙を選べない 印刷会社による プロ仕様も可能

絵本を自費出版する前に誰に届けたいかを考えよう

絵本を出版する際には、目的と予算を明確にすることが大切です。低予算でも始められる電子書籍やPODから、高品質で商業的な成功を目指すフルサポート出版まで、選択肢は多岐にわたります。自分に合った方法を選んで絵本の出版を実現させましょう!

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