「ISBN」という言葉を耳にしたことがある方は多いでしょう。しかし、どのような役割を果たすのかを詳しく知っている人は意外と少ないかもしれません。
ISBNは国際的に書籍を識別するコードであり、書籍JANコードはそのISBNを基にした販売・流通のための仕組みです。本記事では、ISBNと書籍JANコードの基本的な仕組みや役割、両者の違いについて分かりやすく解説します。
特にこれから自費出版を考えている人にとっては重要なことなので、ぜひ最後まで記事を読んでみてくださいね。
ISBNとは全世界で統一された本の規格のこと
ISBNは「International Standard Book Number」の略で国際標準図書番号という意味です。
本(書籍)を識別するための国際的な標準コードであり、全世界で統一された規格となります。このISBNがあるから書籍を間違いなく識別できるんですね。ISBNは出版物のほとんどに付与されていますが、雑誌や新聞などの定期刊行物には対象となりません。
ISBNが書籍の国際的な流通を可能にしている
ISBNは書籍を国際的に流通させるための必須要素です。書店、図書館、オンライン販売プラットフォームでは、ISBNを基に在庫管理や注文処理が行われます。
書籍JANコードとは?ISBNとの違い
書籍JANコードは、「ISBN」と「日本独自の国内基準である図書分類記号と価格コード」を組み合わせたものです。
そのため、2段のバーコードで構成されています。
ISBNは書籍を一意に識別する国際的なコードであり、書籍自体の識別に特化しています。一方、書籍JANコードは販売や在庫管理を目的としたバーコードで、ISBNに加えて価格情報が含まれています。
そのため、ISBNは書籍データベースや図書館での管理に使用されるのに対し、書籍JANコードは書店やPOSシステムでの販売処理に使用されることが多いという特徴があります。
紙の本を出版するならISBNは必須
出版物にISBNが必要かどうかは、目的によって異なります。商業出版や書店、オンラインストアでの流通を目指す場合、ISBNは必須です。
一方で、記念品や同人誌など個人的に配布するのが目的の本であれば、ISBNを取得する必要はありません。
※国会図書館に寄贈したい場合はISBNが必要となります。
また、電子書籍の場合、ISBNの付与も可能ですが必須ではありません。
ISBNを取得するには申請が必要で、費用もかかる
ISBNは、各国のISBN管理機関から取得できます。日本では「日本図書コード管理センター」が担当しており、申請を通じて発行されます。自費出版をする場合は著者も申請が可能ですが、ISBNの発行には費用がかかります。
ISBNは書籍の情報を伝える大切なコード
ISBNは書籍を国際的に識別するための重要なコードであり、書籍JANコードは商業流通を支えるバーコードとして役立っています。この記事では、それぞれの役割や特徴を解説しました。もしこれから自費出版を考えている人はISBNの必要性を考えてみてくださいね。