Kindle出版(KDP)とは?基礎知識や出版方法の手順をやさしく解説

Kindle出版(KDP)とは?基礎知識や出版方法の手順をやさしく解説
Kindle出版(KDP)とは?基礎知識や出版方法の手順をやさしく解説

Kindle出版(キンドルしゅっぱん)とは、Amazonが提供する電子書籍出版プラットフォーム「Kindle Direct Publishing(KDP)」を利用して、電子書籍を簡単に出版・販売できるサービスのことです。Amazonの自費出版サービスとも呼ばれています。

名称 意味
Kindle Amazonが提供する電子書籍リーダーやアプリの名称。
Direct Publishing(ダイレクト パブリッシング) 著者が出版社を介さず、自分で直接出版できる仕組み。

この記事では実際にKindle出版を行って利益を得た筆者が実体験をもとにKindle出版とはなにかを解説していきます。

Kindle出版の特徴は無料で本を出版できること

Kindle出版は、Amazonが提供するソフトやプラットフォームを利用して、WebやKindleデバイスやアプリで読める電子書籍を作成・世界中に販売できる仕組みを提供しています。また電子書籍だけでなく、「Print On Demand(POD出版: 必要な分だけ印刷)」といって紙の本(ペーパーバック)も出版できます。

種類 概要 特徴
電子書籍 Kindle端末やスマホ・タブレットで読めるデジタル形式の書籍。 ・スマホやタブレットで閲覧できる
・世界中の読者に配信可能
ペーパーバック 紙の本の書籍。 ・POD出版のため、注文が入った分だけ印刷され在庫を抱える必要がない。
・紙の本を好む読者にも販売できるため、機会損失にならない

この仕組みでは、注文が入った時点で必要な部数だけが印刷され、在庫を抱える必要がありません。そのため、従来の紙の本出版に比べてコストが大幅に抑えられるのが特徴です。

Kindle出版の利用料が無料な理由

Kindle出版ではアカウントの作成からレイアウト作業、出版まですべての手順を無料で利用できます。Amazonが販売のプラットフォームと流通ネットワークを提供することで、著者側に費用がかからない仕組みになっているのです。

ではどこでAmazonは利益を得ているのでしょうか。Amazonは販売価格から一定の割合を手数料(ロイヤリティ)として差し引くこと利益を得ているんです。

売れた本の販売価格の35%または70%が著者の取り分となり、それ以外はAmazonの利益となります。だから著者は無料で本を出版できるんですね。

Amazonは世界中にマーケットがある!翻訳すれば海外読者に読んでもらえる可能性も

みなさんご存知のとおり、Amazonは世界中にネットショップがあります。そのため電子書籍やペーパーバックも海外に販売することが可能です。

Kindle出版では、英語、日本語、ドイツ語、フランス語、スペイン語、中国語など、多くの言語で書籍を出版できるため、それぞれの国の言語で出版すれば世界中の読者に本をアピールするチャンスが広がります。写真集など文字がない本であれば、表紙やタイトルを別途用意して登録するだけで海外市場へのアピールもできます。

Kindle出版のやり方は?仕組みと出版するまでの流れ

Kindle出版の仕組みと出版するまでの流れはおおまかに次のとおりです。

ステップ 説明
アカウント登録 AmazonのKDPサイトにアカウントを作成する。
原稿と表紙の準備 Kindle出版形式にフォーマットした原稿(EPUBやPDF)と表紙デザインを用意する。
書籍情報の入力 タイトルや著者名、説明文、カテゴリ、キーワードなどを登録する。
価格設定の設定 販売価格を設定し、ロイヤリティを選択する。
出版 Amazonのチェック後、通常1~3日以内に販売が開始される。

このように、出版手続きが簡単で、個人でも表紙と文章や原稿があれば簡単に出版できます。

【Kindle出版のメリット】誰でも出版でき、収益率が高い

1. 個人で出版可能

Kindle出版の最大のメリットは、やはり個人でも無料で出版できることでしょう。

通常、紙の本を出版する場合、印刷費や物流費が大きなコスト要因となります。そのため商業出版(出版社から声がかかり、出版に必要な費用は出版社が負担して出版するシステム)が一般的です。

電子書籍はデジタルデータとして配信されるため、これらの費用が不要です。また、紙の本であってもPOD出版を利用することで、Kindle出版は個人で無料で出版できるシステムを作りました。

自分で原稿と表紙を用意できれば特別な費用はかけないで出版できる。予算が限られている学生や初めて本を出版する著者でも、気軽に自分の作品を世に送り出せるようになったのです。

2. 収益率の高さ

Kindle出版では、販売価格に応じてロイヤリティが35%または70%で設定されます。この割合は一般的に5%~10%が印税とされる商業出版よりも高く、著者にとって大きな収益を得るチャンスにもなります。

【Kindle出版のデメリット】売れない悩み・フォーマット作成が難しく感じる人も

1. Kindle出版は集客が難しい

Kindle出版は手軽に始められる反面、多くの著者が参入しており競争率が高いです。読者の目に留まりにくい書籍の傾向として次のようなものが挙げられます。

  1. ターゲットが不明確
  2. 表紙やタイトルが魅力を感じられない
  3. Amazon内でのSEO対策が不足している
  4. レビューがない
  5. SNSやブログでプロモーション活動をしていない

 

本屋さんで見かける新刊発売のポスターや中吊り広告、新聞の広告欄など、新刊本の告知はあらゆるところで見ていると思います。これも商業出版であれば出版社が費用をだして実現できているプロモーションです。しかし個人でできる宣伝活動には限りがあります。

Kindle出版は無料で出版できる一方で、本来であれば費用がかかるこのような部分も自分でこなさなければなりません。

2. Kindle出版のフォーマットが作れない・エラーになる

Kindle出版では出版までの工程でスキルが必要となります。本は読みやすいように体裁が整えられていますよね。

テキストだけで出版できればいいのですが、Kindle出版で本を販売するにはフォーマットを整えたり表紙デザインを作る必要があります。

工程 詳細 代表的なソフト
1. 原稿作成 電子書籍向けのテキストを執筆し、整える。 ・Microsoft Word
・Googleドキュメント
2. フォーマット調整 EPUBやPDF形式に変換し、Kindleデバイスで読める形式に整える。 ・InDesign
・でんでんコンバーター
・LeME
・ロマンサー
3. 表紙デザイン デザインソフトを利用し表紙を作成する。 ・Canva
・Adobe Photoshop
4. 書籍情報の登録 KDPにログインし、タイトル、著者名、説明文、キーワードを入力。 ・KDP管理画面
5. プレビューと確認 Kindle Previewerで実際の読書画面をシミュレーションする。
エラーが出た場合は修正が必要。
・Kindle Previewer
6. 価格設定と出版 販売価格を決め、出版ボタンを押す。 ・KDP管理画面

こういったソフトの扱いに不慣れな場合だと時間がかかってしまったり、思うように作れない人も多いです。そんなときはココナラなど、外部で発注できるサービスの利用もおすすめです。最近では表紙イラストは生成AIで作成するなんて方も多いですよ。

Kindle出版、まずは気軽にチャレンジを!

Kindle出版で、個人でも簡単に本を出版できる時代になりました。私自身もKindle出版を利用して、自分で作った本が手元に届く感動を味わえました。Amazonで自分の本が販売される光景を見るのも、実際に購入してもらえたのもとてもすばらしい経験になりました。

Kindleストアでは、ニッチなテーマの本や漫画が成功している事例も多く見られ、他にはないおもしろい作品に出会う楽しみもあります。

難しそうだと感じる方も多いと思いますが、Kindle出版は無料で始められるので、まずは気軽にチャレンジしてみてください。

もし「原稿は書けそうけど、出版までたどり着けるか不安だな」と思われる場合は、令和出版にご相談ください。本のテーマ選び、表紙デザインから、販売後のマーケティングまで、一括でサポートさせていただきます。

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