雑誌のサイズにはどんなものがある?主要な規格と正確な調べ方

雑誌のサイズにはどんなものがある?主要な規格と正確な調べ方

普段手に取っている雑誌のサイズについて、深く考えたことはありますか?
実は、そのサイズ一つ一つに、編集者の意図や読者への配慮が詰まっているんです。

実は、書店に置いてあるファッション誌は、少し大きめのA4変形判が多くなっています。この記事では、「雑誌 サイズ」に関する疑問をわかりやすく丁寧にお伝えしていきます。

雑誌の主要なサイズ規格

雑誌や印刷物のサイズは、主にA判とB判という二つの規格に基づいています。これは日本だけでなく世界中で使われている規格ですが、それぞれのサイズがどのような雑誌に使われているかを知ると、サイズ選びの基準が見えてきます。

A判(Aシリーズ)

A判(Aシリーズ)は、国際的な標準規格(ISO 216)であり、A4が世界で最も一般的なコピー用紙サイズとして知られています。雑誌業界でも、ファッション誌などで多用されます。

B判(Bシリーズ)

一方、B判(Bシリーズ)は、日本独自の規格として発展したもので、日本のJIS規格に定められています。B5は、日本の週刊誌やコミック誌、教材など、国内で流通する多くの印刷物で非常に馴染み深いサイズです。

主な雑誌サイズ一覧と寸法

具体的な寸法と、そのサイズがよく使われる雑誌の種類をまとめました。

サイズ規格 寸法 面積比 主な用途・特徴
A4変形判※ 約 $230 × 297mm 程度 商業誌の標準。 ファッション、ライフスタイル誌が多い。
B5判 182mm × 257mm A4の約1.2倍 週刊コミック誌、総合週刊誌、専門誌、学校教材。日本で多く普及している。
A4判 210mm × 297mm 1.00 企業カタログ、一部のビジネス誌、国際的なデザインに準拠したい場合。
A5判 148mm × 210mm A4の約1/2 小説誌、エッセイ誌、同人誌、読みやすさと携帯性を両立。
B6判 128mm × 182mm B5の約1/2 文庫に近いサイズ。文芸雑誌、手軽なコミック単行本としてよく用いられる。

※A4変形判の寸法は、印刷所や雑誌によって微妙に異なります。多くの場合、通常のA4より横幅が広く設計され、書店で並んだ際にA4判やB5判の雑誌よりも目立つように設計されています。

たとえば、有名な女性誌のananのサイズは「横 232mm、縦 297mm 」です。代表的な雑誌とサイズの一覧を見てみましょう。

主要な雑誌のサイズ(判型)一覧

雑誌ジャンル 代表的な雑誌名 サイズ(判型) 特徴
ファッション誌 VOGUE JAPAN、ViVi、CanCam など A4変形判(A4ワイド系) モデルやハイブランドのビジュアルを大きく美しく見せるためのサイズ。広告効果も高く、ビジュアル重視の誌面構成に向いている。
ライフスタイル誌 anan、BRUTUS、&Premium など A4変形判 または A4系(AB判など) 写真やレイアウトの自由度が高く、特集記事やビジュアルコンテンツをバランスよく配置しやすい。読者への視覚的な訴求力が強い。
週刊誌 週刊文春、週刊新潮、AERA など B5変形判(一般的にはB5判と表記) ニュースや情報を多く詰め込みつつ、駅やコンビニで手に取りやすい携帯性を重視したサイズ。棚への収まりもよく流通面でも扱いやすい。
コミック誌 週刊少年ジャンプ、週刊少年マガジン など B5判 迫力のある見開きページを確保しつつ、子どもや若年層でも持ちやすい汎用的なサイズ。漫画雑誌の標準的な判型として定着している。
文芸誌・小説誌 新潮、文藝、小説すばる など A5判 または B5判 じっくり文章を読むことを想定した判型。A5は単行本に近く読書向き、B5は余白をとりながら特集やエッセイなどもまとめやすい。
ビジネス・経済誌 週刊東洋経済、日経ビジネス など A4変形判(A4ワイド系) ビジネス文書のA4規格に近く、資料として保管・閲覧しやすい。グラフや図表を大きく掲載でき、ビジネスデータを視覚的に伝えやすい。

補足:特定の本や雑誌の正確なサイズを調べる方法

手元に雑誌があれば定規ではかることもできますが、雑誌名で検索すると正確なサイズが掲載されているため便利です。

出版社の公式サイトやAmazonで検索してみてください。

自分で雑誌を作るときのサイズの決め方

もし、これから雑誌の発行を検討している場合、最適なサイズを選ぶための判断基準は次の通りです。

  1. ターゲット層と使用シーンの想定
  2. コンテンツとレイアウト
  3. 印刷コストと部数

まずは、「どこで読んでもらうことが多いか?」を考えましょう。電車での移動中が多いならA5やB6などの携帯性を重視。自宅でじっくり見てもらう本ならA4変形やB5といった迫力を重視することもできます。観光雑誌だと、最近では持ち運びを考えたコンパクトサイズでの出版も増えていますね。

次にどんなコンテンツがメインになるかを考えましょう。もし写真やイラストがメインの本なら、A4など大きめのサイズがおすすめです。

最後にコスト面です。一般的に印刷所が標準的に扱っている規格で小さいものがコストが抑えられます。規格外のサイズや大きな製本は紙やインクをより多く使うため、印刷コストが高くなる傾向になります。

もしどんなサイズにするか迷ったら

雑誌を作ろうと思ったときに、こんな雑誌が作りたいなというイメージはありませんでしたか?

それに近いジャンルの雑誌のサイズを確かめてみましょう。Fujisan.co.jpのような雑誌オンライン書店であればサイズも含めていろいろな雑誌の存在を知ることもできます。

数字のみだとイメージがつきにくいため、実際のサイズ感を確かめたいなら書店に行って手にとって見るのがおすすめです。

Picture of 記事の著者:田中 千夏(編集)
記事の著者:田中 千夏(編集)

文学部卒業。アルバイトとして観光雑誌の編集に携わったのをきっかけに、以降15年以上にわたり編集業務に従事。大学卒業後はWeb制作会社にて、ライティングやデザインといった編集業務を担当。大手企業の企画編集経験を経て、現在は令和出版にて編集部門にて企画・制作進行管理と実務編集を兼任。

出版サービスや自費出版について
お気軽にご相談ください

令和出版はあなたの想いを届ける出版サービスです。
原稿執筆前のご相談もお気軽にどうぞ。

お問い合わせ

サービスの関するご質問・ご相談など、
お気軽にお問い合わせください。

最近の投稿
PAGE TOP