墨絵という言葉を耳にしたとき、皆さんはどのような情景を思い浮かべるでしょうか。
静かな和室で、すっと背筋を伸ばして筆を走らせる姿。
あるいは、古き良き日本の寺院に飾られた屏風絵かもしれません。
墨絵という芸術について、一緒に紐解いていきましょう。
目次
Toggle墨絵とは?
墨絵の読み方は「すみえ」と読みます。文字通り、墨を使って描かれた絵のことです。
特徴として、墨一色の濃淡や、筆の勢い、かすれ、そして紙の白さを活かした余白。それらすべてが組み合わさって、色彩豊かな絵にも負けないほどの奥行きや表現があるのが墨絵の世界です。
墨絵をえがくために必要な道具は、主に「文房四宝」と呼ばれる、筆、墨、硯、紙の4つです。現代では、もっと手軽に始められる筆ペンや、あらかじめ液体になっている墨汁も普及しています。
墨絵と水墨画の違いは?
墨絵について調べていると、「水墨画」という言葉にも出会います。水墨画といえば、室町時代に活躍した禅僧であり画家の「雪舟」が有名ですね。
墨絵と水墨画、この2つの言葉は現代においてはほとんど同じ意味として使われることが多いです。
水墨画は、墨の濃淡を段階的に使い分けたり、水の含ませ方によって表現を変えたりするのに対し、墨絵という言葉は、もう少し幅広く、自由なニュアンスを含んでいます。
最近では、現代のアートとして墨を使う作家さんが、「墨絵」という言葉を選んで活動されているケースも多く見受けられます。
海外での人気も高い!世界に広がるSUMI-E
今、墨絵は日本国内だけでなく、世界中で高い関心を集めています。海外では日本語そのままの響きを活かして「SUMI-E」と呼ばれたり、技法を説明する「Ink Wash Painting」という名前で親しまれたりしています。禅(Zen)の精神とともに墨絵が紹介されることも多く、心を整える瞑想的な体験として墨絵を学ぶ人々も増えています。
代表的な現代の墨絵師・墨絵アーティスト
墨絵の世界は幅広く、現代の若手アーティストまで、多くの表現者が墨の可能性を広げ続けています。
伝統的な山水画を継承する作家もいれば、アニメやゲームのキャラクターを墨絵で描く「墨絵師」と呼ばれる方々も活躍しています。
例えば、躍動感あふれるタッチでアスリートや武将を描く現代の墨絵師は、ライブペイントという形で、目の前で作品を作り上げる迫力を世界に発信しています。
日本の有名な墨絵師・墨絵アーティスト
西元祐貴さん
荒川颼さん
蓮水さん
Yoshimiさん
御歌頭さん

作品集「墨絵師 御歌頭 画集2025」より
自分で描いてみたい方へ。日本で体験できる教室やワークショップも
最近では、都市部を中心に1回完結型のワークショップを開催している教室が増えています。「道具を揃えるのはまだハードルが高い」という方でも大丈夫。
多くの体験会では、筆や墨などの必要な道具をすべて貸し出してくれるため、手ぶらで参加することができます。
墨絵を学ぶ時間は、自分自身と向き合う「静かな時間」でもあります。スマホやパソコンから少し離れて、墨を磨り、白い紙に筆を置く。
ぜひお近くのワークショップや教室の扉を叩いてみてください。
日本で墨絵を体験できる教室やワークショップ
- はじめの一歩墨絵教室(はじめの一歩墨絵教室ほか)
- 水墨画教室【墨サロン】(新宿 神楽坂)
- 国際墨画会(渋谷)
- ふよう水墨画教室・水墨画体験(日暮里駅)
墨絵が結ぶ心と未来
墨絵は、知れば知るほど奥が深く、無限の可能性が広がっているアートです。雪舟がかつて見た風景も、現代のアーティストが描くダイナミックな表現も、そしてあなたがこれから描く最初の一本も、すべては同じ墨という素材から生まれます。
伝統を学びつつ、自分らしい表現を楽しみ、それを形に残していく。
墨絵を通じて、あなたの世界がどのように広がっていくのか、私たちはとても楽しみにしています。