神社仏閣で撮影した写真をメインにした本を出版するときの注意点は?

神社仏閣で撮影した写真をメインにした本を出版するときの注意点は?

神社仏閣は「私有地」です。「私有地」で撮影されたものである以上、所有者である施設側の「掲載許可」が必要となります。

特に、写真を本にして販売する(営利目的)の場合は、写真の掲載許可が必須になることが多いです。また、写真の撮影者が別の人物の場合、カメラマンに対して著作権使用料を支払うケースもあります。

一般社団法人日本書籍出版協会のホームページでも次のように記載があります。

Q.神社仏閣や美術館等が管理する、五重塔、仏像、絵画等著作権の保護期間の満了した著作物の写真を書籍に使用する際、神社仏閣等から利用料の支払いを求められることがありますが、支払う必要があるのでしょうか?また電子化等二次使用する場合も再度支払の必要はあるのでしょうか?

A.仏像等立体物の写真を利用する場合、写真を撮ったカメラマンに著作権使用料を払うほか、それを管理する神社仏閣に使用料を支払う場合があります。これは仏像そのものの著作権の保護期間は満了していますが、所有権・管理を根拠に、使用料を求められることがあるためです。当該書籍を電子化するなどの二次使用する場合、著作権使用料以外の支払いは必要ないはずですが、以降の関係を円滑に進めるため、神社仏閣等に再度利用料を支払うこともあります。
なお、保護期間の満了した絵画、掛け軸等を写真に撮るあるいは複製した場合そこに新たに著作権は発生しません(二次元から二次元の複製で創作性が加味されていないため)。しかし、上述の根拠からその絵画や掛け軸を所有する美術館・神社仏閣から利用料の支払いを求められることはあります。
神社仏閣等は、建物の敷地内に入ることに関し、内部の写真を撮ることを規制することができます。しかし、敷地外から写真を撮ることは、許諾を取る必要はありません。それについても神社仏閣等が料金を求めてくることはあり、どのように対処するかは、その後の関係性をどう保つか等の点を考慮して決めるしかありません。

著作権Q&A | 社団法人 日本書籍出版協会より引用

令和出版では「著者様ご自身に掲載許可を得ていただくこと」をお願いしております。その主な理由は以下の通りです。

  • 撮影時の経緯の明確化: 撮影の状況(拝観料の支払い、撮影時の約束事など)を最も把握されているのは撮影されたご本人であるためです。
  • 所有者との信頼関係: 掲載許可を申請する際、所有者も「どのような想いで書かれた本か」「どのように掲載されているか」を重視します。執筆者である著者様から掲載にいたる想いを直接ご説明いただくことが、最も円滑な許諾に繋がります。
  • 責任の所在: 一般的な出版契約におきましても、内容に関する権利処理や第三者とのトラブルに関する責任は、最終的に執筆者(著作権者)様に帰属することとなっております。
    そのため、万が一出版後に不測の事態(抗議や差し止め請求など)が起きた際、著者様が法的に守られる状態にしておくためにも、事前の許諾確認が非常に重要となります。

 

今後、神社仏閣で撮影した写真を掲載する出版をご検討される際、撮影時に次の項目をメモしておかれると、後の権利確認や執筆作業がスムーズになります。

  • 撮影日時
  • 施設名
  • 撮影についてのルールや条件
  • 撮影した被写体の詳細

これらを写真のデータと一緒に記録しておきましょう。

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記事の著者:田中 千夏(編集)

文学部卒業。アルバイトとして観光雑誌の編集に携わったのをきっかけに、以降15年以上にわたり編集業務に従事。大学卒業後はWeb制作会社にて、ライティングやデザインといった編集業務を担当。大手企業の企画編集経験を経て、現在は令和出版にて編集部門にて企画・制作進行管理と実務編集を兼任。

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