KDPとは、Amazonが提供する個人向け出版プラットフォーム「Kindle Direct Publishing」の略称です。出版社を通さなくても、個人が無料でアカウントを作成し、電子書籍(Kindle本)や紙の本(ペーパーバック)をAmazonで出版・販売できる仕組みとして、近年多くの初心者に利用されています。
目次
ToggleKDP(Kindle Direct Publishing)とは
KDPとは、Amazonが運営するセルフパブリッシング(自己出版)サービスのことです。従来の出版のように出版社と契約する必要がなく、個人がAmazonのアカウントを使って自分の本を世界中の読者に向けて販売できます。
対応しているフォーマットは主に2種類です。1つは電子書籍であるKindle本、もう1つは紙の本であるペーパーバックです。ペーパーバックは注文が入るたびに1冊単位で印刷されるPOD(プリント・オン・デマンド)方式が採用されており、在庫を抱えずに紙の本を出版できる点が特徴です。原稿と表紙のデータさえ用意できれば、専門知識がなくても出版申請まで進められる設計になっています。
KDPでできること
KDPを使うと、次のようなことが可能になります。
| できること | 内容 |
|---|---|
| 電子書籍出版 | Kindle本として自分の本を出版・販売できる |
| ペーパーバック出版 | POD方式で紙の本を注文ごとに印刷・販売できる |
| 世界のAmazonでの販売 | 日本のAmazonだけでなく、海外のAmazonサイトでも販売可能 |
| ロイヤリティ受け取り | 本が売れた際に、設定に応じたロイヤリティ(印税)を受け取れる |
| Kindle Unlimitedへの登録(KDPセレクト) | 読み放題サービスに本を登録し、読まれたページ数等に応じた収益を得られる |
このように、出版から販売、収益受け取りまでの一連の流れをAmazonのプラットフォーム上で完結できるのがKDPの大きな特徴です。
KDPの費用とロイヤリティの仕組み
KDPは、アカウント登録も本の出版も無料で行えます。費用が発生するのは本が実際に売れたタイミングで、設定した価格や販売地域に応じた手数料が差し引かれ、残りがロイヤリティ(印税)として著者に支払われる仕組みです。ペーパーバックの場合は、これに加えて印刷にかかる実費(印刷コスト)も差し引かれます。
無料でできる範囲や注意点については、Kindle出版は無料でできる?の記事で詳しく解説しています。
KDPで出版するまでの流れ(5ステップ)
KDPでの出版は、大きく分けて次の5つのステップで進みます。
- アカウント作成:Amazonアカウントを使ってKDPに登録し、ロイヤリティ受け取りのための銀行口座情報や税務情報を登録します。
- 原稿準備:電子書籍・ペーパーバックそれぞれの仕様に合わせて原稿を作成します。
- 表紙準備:電子書籍用・ペーパーバック用の表紙データを用意します。
- アップロード・書誌情報入力:原稿と表紙をアップロードし、タイトルや著者名、内容紹介などの書誌情報を入力します。
- 価格設定・出版申請:販売価格やロイヤリティプランを設定し、出版を申請します。
出版申請後は審査が行われ、問題がなければ数日程度で実際に販売が開始されます。
KDPのメリットと注意点
KDPには初心者でも始めやすいメリットがある一方、自分で対応すべき注意点もあります。
メリット
- 登録・出版が無料で始められる
- 紙の本もPOD方式のため在庫を持つ必要がない
- 世界中のAmazonサイトで販売できる
- 出版までのスピードが速い
注意点
- 表紙デザインやレイアウト、KDPの各種設定まで基本的にすべて自分で行う必要がある
- 出版しただけでは自然に売れるわけではなく、プロモーション(告知や販促活動)が必要になる
- Amazonの規約や仕様は変更されることがあるため、都度対応が必要
なお、電子書籍のファイル形式についてはEPUBとはの記事で、印税の考え方については印税とはの記事でそれぞれ解説していますので、あわせてご確認ください。
KDPの作業が難しいと感じたら
KDPは無料で使えるサービスですが、原稿の章・節設定や表紙デザイン、アカウント登録から出版申請までの一連の作業を自分だけで行うのは、初めての方にとってハードルに感じられることも少なくありません。
令和出版では、Kindle出版に関する入稿データ制作を中心にサポートを行っています。
- Wordデータの章・節設定(目次や見出し構成の整備)
- 表紙デザイン・表紙入稿データの制作
- KDPアカウント作成・出版申請の代行
- 楽天KOBO用の入稿データ制作
- 手書き原稿の文字起こし
- 独自ISBNの取得(紙の本のみ)
いずれも、ご自身での作業が難しい部分だけを部分的にお任せいただくことが可能です。最新の料金やサービス内容は令和出版の公式サイトをご確認ください。
KDPに関するよくある質問
Q1. KDPは誰でも使えますか?
Amazonアカウントを持ち、ロイヤリティ受け取り用の銀行口座情報や税務情報を登録できれば、個人でも利用できます。特別な出版資格や実績は必要ありません。
Q2. KDPで出した本は書店に並びますか?
KDPで出版した本は基本的にAmazon上での販売が中心です。実店舗の書店に並べるには、別途の流通の仕組みを利用する必要があります。
Q3. KDPとPOD出版の違いは?
KDPはAmazonが提供するセルフ出版サービスそのものの名称です。一方POD(プリント・オン・デマンド)は、注文が入るたびに1冊ずつ印刷する方式の名称であり、KDPのペーパーバックはこのPOD方式によって紙の本を出版する仕組みになっています。
KDPは「出版の入口」。仕組みを知って自分に合う形で使おう
KDPは、無料で電子書籍・紙の本の両方を出版できるAmazonのセルフ出版の入口です。仕組みはシンプルですが、原稿・表紙・各種設定まで自分で対応する必要があるため、不安な点がある場合は無料相談も活用しながら、自分に合った出版方法を選んでみてください。