自分史とは、自分がこれまで歩んできた人生の出来事を記録としてまとめたものです。定年退職や還暦など人生の節目に「これまでを振り返って形に残したい」と考える方が増えていますが、いざ書こうとすると何から手をつければよいか迷いがちです。自分史は年表づくりから始めて7つのステップで進めれば、書くことに慣れていない方でも一冊の形にまとめることができます。本記事では、自分史の作り方を実践手順に沿って具体的に解説します。
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自分史とは、自分自身の人生の出来事や経験を、時系列や出来事ごとに事実として記録したものです。生まれてから現在までの歩みを、進学・就職・結婚・子育て・転勤など具体的な出来事とともに書き残していく点が特徴です。
回顧録やエッセイに近い性質を持ちますが、自分史は「感想」よりも「いつ・どこで・何があったか」という事実の記録が軸になる点が異なります。なお、似た言葉に「自叙伝」「自伝」があります。これらは自分史よりも文学的な構成や物語性が重視される傾向にあります。詳しくは自叙伝とは?自伝との違いや書き方の記事で解説しています。
自分史を作る3つの意義
自分史を作る意義は、自己理解を深められること、家族に歩みを残せること、そして頭を使う活動として注目されていることの3点に整理できます。
①人生の棚卸しになり、自己理解が深まる
過去の出来事を年表に沿って振り返る作業は、自分がどのような選択をしてきたか、何を大切にしてきたかを見つめ直すきっかけになります。忘れていた出来事を思い出す中で、自分の価値観や人生の軸が見えてくることも少なくありません。
②家族・子孫に歩みと想いを残せる
自分史は、子や孫が読んだときに「親や祖父母がどんな時代をどう生きてきたか」を知る手がかりになります。日常の会話では話しきれない出来事や、その時々の想いを文章として残しておくことで、家族にとってかけがえのない記録になります。
③回想法として注目される側面も
自分の過去を振り返りながら語ったり書いたりする「回想法」は、高齢者ケアの現場などでも取り入れられている手法です。自分史づくりも、昔の出来事や写真を思い出しながら整理していく作業であるため、頭を使う活動として注目されています。医学的な効果を保証するものではありませんが、楽しみながら取り組める活動として捉えるとよいでしょう。
自分史の作り方7ステップ
自分史は、年表作成から本にするまでの7つのステップで進めると、初めての方でも迷わず取り組めます。
①年表を作る(出来事の洗い出し)
まずは生まれた年から現在まで、記憶にある出来事を年ごとに書き出します。進学・就職・結婚・引っ越し・子どもの誕生など、大きな出来事を時系列で並べるだけで構いません。この年表が、後の執筆の土台となる設計図になります。
②写真・資料を集める
アルバムの写真、卒業証書、日記、手紙、賞状など、当時を思い出す手がかりになる資料を集めます。写真は記憶を呼び起こすだけでなく、本にする際の掲載素材にもなります。
③テーマ・切り口を決める
人生全体を書くのか、それとも「仕事人生」「子育て」「趣味の道」など特定のテーマに絞るのかを決めます。全人生を網羅しようとすると筆が止まりやすいため、まずは書きやすい範囲から始めるのも一つの方法です。
④構成(目次)を決める
年表とテーマが固まったら、章立て・目次を決めます。目次があることで、どこから書き始めても全体のバランスを保ちやすくなります。目次の具体例は次章で紹介します。
⑤書く(時系列 or テーマ別)
実際に文章を書いていきます。生まれてから現在まで順に書く「時系列型」と、テーマごとにまとめる「テーマ別型」があり、書きやすい方を選んで問題ありません。
⑥推敲・家族に読んでもらう
書き終えたら読み返して表現を整えます。家族に読んでもらうと、自分では気づかなかった補足すべき出来事や誤解を招く表現に気づけることがあります。
⑦形にする(印刷・製本・出版)
文章が完成したら、印刷・製本して形にします。自宅のプリンターで簡易的にまとめる方法から、本格的に一冊の本として仕上げる方法まで選択肢は幅広く、目的に応じて選ぶとよいでしょう。
自分史の構成例(目次テンプレート)
自分史の構成に決まった正解はありませんが、多くの自分史で使われる目次の型を知っておくと、章立てを決めやすくなります。
| 章 | 内容の例 |
|---|---|
| はじめに | 自分史を書こうと思った理由・読んでほしい人へのメッセージ |
| 年表 | 生まれてから現在までの主な出来事一覧 |
| 幼少期〜学生時代 | 生い立ち、家族構成、学生時代の思い出 |
| 仕事・結婚・子育て | 就職、転職、結婚、子育てのエピソード |
| 転機となった出来事 | 人生観が変わった出来事、乗り越えた困難 |
| 家族へのメッセージ | 配偶者・子・孫へ伝えたい想い |
| 写真ページ | 節目ごとの写真をまとめたページ |
| おわりに | これからの人生への想い、読者への感謝 |
上記はあくまで一例です。自分の人生に合わせて章を増減させたり、順番を入れ替えたりして構いません。
書くときのコツ3つ
自分史を書き進めるコツは、完璧を目指さないこと、事実と気持ちをセットで書くこと、書ける部分から始めることの3点です。
- 完璧な文章を目指さない:最初から整った文章を書こうとすると手が止まりやすくなります。まずは話し言葉のまま書き始めて問題ありません。文章表現は後からいくらでも整えられます。
- エピソードは「事実+その時の気持ち」で書く:「いつ・どこで・何があったか」という事実だけでなく、「そのときどう感じたか」を添えることで、読み手に伝わる文章になります。
- 書けない時期は飛ばして書けるところから:思い出しにくい時期や書きづらい出来事に無理に取り組む必要はありません。書きやすいエピソードから書き進め、後から埋めていく進め方で十分です。
自分史を「本」として残す方法
自分史を本として残す方法には、私的に楽しむ簡易的な製本から、国内外で流通させるISBN付きの出版まで、いくつかの選択肢があります。
- 手製本・フォトブック:自宅や写真プリントサービスを使って、家族用に手軽にまとめる方法です。私的に楽しむ用途に向いています。
- 印刷会社での部数印刷:一定部数をまとめて印刷し、親族や友人に配る方法です。
- ISBN付きPOD出版:注文が入るごとに1冊ずつ印刷するPOD(プリント・オン・デマンド)方式で出版する方法です。ISBNを取得して国立国会図書館に納本されるため、記録として半永久的に残るほか、Amazonなどで販売することも可能になります。
令和出版では、自分史をはじめとした出版のサポートを行っています。どのようなテーマ・切り口でまとめるかの企画提案、編集者との壁打ちによる構成の整理、手書き原稿の文字起こし対応、誤字脱字のチェック、組版や表紙デザイン、ISBN発行、国立国会図書館への納本、Amazonでの国内外販売まで一貫してサポートしています。「手書きの原稿しかない」「文章に自信がない」という方もご相談いただけます。詳しくはスタンダード出版プラン(文章)をご覧ください。
自分史の作り方に関するよくある質問
Q1. 文章が苦手でも自分史は作れますか?
作れます。まずは年表と写真を整理するところから始めると、文章が苦手な方でも取り組みやすくなります。それでも不安な場合は、手書き原稿の文字起こしや編集のサポートを行うサービスを活用する方法もあります。
Q2. 自分史はどのくらいの分量が必要ですか?
分量に決まりはありません。数十ページ程度の簡潔なものから、写真を多く含めた分厚い一冊まで、目的や書ける内容量に応じて幅があります。まずは書けるところから書き進め、結果としてまとまった分量を目指すとよいでしょう。
Q3. 自分史を作るのに費用はどのくらいかかりますか?
自宅で簡易的に製本する場合と、ISBN付きで出版する場合とでは費用感が大きく異なり、作り方によって幅があります。詳しくは自費出版の費用相場の記事で解説しています。
自分史の作り方は「年表づくり」から始めるのが正解
自分史の作り方に迷ったら、まずは年表づくりから始めてみましょう。出来事を書き出し、写真を集め、テーマと構成を決めてから書き進めれば、初めての方でも一冊の形にたどり着けます。文章に自信がない方や手書き原稿しかない方も、サポートを受けながら進める方法があります。まずは無料相談でお気軽にご相談ください。