本の作り方は、大きく分けて「①企画→②原稿→③編集・推敲→④表紙デザイン→⑤組版→⑥印刷・製本または出版」という6つのステップで進みます。本を書くのが初めてでも、この順番通りに一つずつ進めていけば、迷わず1冊の本として形にすることができます。この記事では、本を出したいと考え始めた初心者の方に向けて、原稿の書き方から製本・出版までの制作工程を具体的に解説します。
目次
Toggle本作りの全体像(6ステップ)
本作りは、企画から出版まで6つの工程を順番にたどることで完成します。まずは全体像を確認しておきましょう。
| ステップ | 内容 |
|---|---|
| ①企画 | テーマ・読者・目次を決める |
| ②原稿を書く | 目次に沿って本文を執筆する |
| ③編集・推敲 | 内容や文章を見直し、整える |
| ④表紙デザイン | 本の顔となる表紙を作る |
| ⑤組版 | 本文を読みやすくレイアウトする |
| ⑥印刷・製本/出版 | 冊子として仕上げる、またはISBNを付けて販売する |
このうち②と③には特に時間がかかりますが、逆にいえば①の企画さえしっかり固めておけば、あとは工程を一つずつクリアしていくだけです。
ステップ①企画
企画の段階でやるべきことは、テーマと「誰に読んでほしいか」を決め、仮の目次を作ることです。この目次が、その後の本作り全体の設計図になります。
まず「何を伝えたい本なのか」というテーマを言葉にし、次に読者像を具体的にイメージします。そのうえで、章立てとなる仮の目次を作成します。目次は執筆中に変更してもかまいません。最初から完璧な目次を目指す必要はなく、方向性を示す地図として用意しておけば十分です。
なお、本の出し方には自費出版・商業出版・POD出版・電子書籍などいくつかの選択肢があり、それぞれ特徴が異なります。詳しくは本を出版するには?4つの方法の記事で比較しています。
ステップ②原稿を書く(本を書くコツ)
原稿を書く段階でつまずきやすいのは「何から手をつければいいかわからない」ことです。以下の3つのコツを意識すると、初めてでも最後まで書き切りやすくなります。
目次に沿って書ける章から書く
本文は必ずしも第1章から順番に書く必要はありません。仮の目次の中で、いちばん書きやすい章、思い入れの強い章から手をつけると、執筆のリズムが作りやすくなります。
1日の分量を決めて習慣化する
「1日1,000字」「週末に1章分」など、自分にとって無理のない分量をあらかじめ決めておくと、執筆を習慣として続けやすくなります。完成までの見通しも立てやすくなるため、モチベーションの維持にもつながります。
最初から完璧を目指さない(まず最後まで書き切る)
執筆中は表現や構成の細かい部分が気になりがちですが、推敲は後の工程でまとめて行えます。まずは最後まで書き切ることを優先しましょう。また、Wordで執筆する場合は見出しスタイル(見出し1・見出し2など)を使っておくと、後の編集や組版の工程がスムーズになります。
ステップ③編集・推敲
編集・推敲の段階でやるべきことは、誤字脱字の修正だけでなく、構成レベルでの見直しです。書き上げた原稿は、少し時間を置いてから読み返すことで、客観的な視点でチェックしやすくなります。
- 数日〜数週間ほど原稿を寝かせてから読み返す
- 声に出して音読し、リズムや読みにくい箇所を確認する
- 家族や友人など第三者に読んでもらい、感想や疑問点をもらう
誤字脱字のチェックに加えて、章の順番や説明の重複、話の流れが不自然な箇所がないかも見ていきましょう。文章全体で「です・ます調」と「だ・である調」が混在していないかの確認も重要です。詳しくはですます調とだ・である調の記事をご覧ください。
ステップ④⑤デザインと組版
本を1冊の形にする工程では、表紙デザインと組版という2つの作業が必要になります。表紙は本の顔として読者の第一印象を左右し、組版は本文を読みやすく配置するための作業です。
表紙デザインでは、タイトルの見せ方や配色、写真・イラストの使い方によって本の印象が大きく変わります。組版とは、本文の文字サイズや行間、余白などを整え、読みやすいレイアウトに仕上げる作業です。組版には判型(本のサイズ)も関わってきます。文庫本は持ち運びやすいコンパクトなサイズ、四六判は単行本でよく使われるサイズ、A5判は実用書やビジネス書で使われることが多いサイズです。判型が変わるとページ数も変わるため、原稿の分量とあわせて検討するとよいでしょう。
ステップ⑥印刷・製本と出版
最後のステップは、原稿データを実際の本として仕上げる工程です。ここで選ぶ形によって、その後の頒布・販売方法が変わります。
- 私的に数冊だけ作りたい:コピー本やフォトブックサービス、印刷所への発注が選択肢になります
- 即売会などで頒布したい:ZINEや同人誌として作る方法があります。詳しくはZINEの作り方の記事をご覧ください
- Amazonなどで広く販売したい:ISBNを取得して出版するPOD出版という方法があります。注文が入るごとに1冊ずつ印刷する仕組みのため、在庫を抱える必要がありません
どの出し方を選ぶべきかは、目的や予算によって変わります。詳しい比較は本を出版するには?の記事にまとめています。
「本を出したい」を実現するサポート
初めて本を作る方にとって、企画から出版までを一人で完結させるのは簡単ではありません。令和出版では、テーマ・企画の提案(3案)、編集における壁打ちや第三者視点でのアドバイス、誤字脱字のチェック(表記統一・校閲は有料オプション)、組版、表紙デザイン、ISBNの発行、国会図書館への納本、Amazonでの国内外販売まで、一連の流れを一貫してサポートしています。手書き原稿の文字起こしにも対応しているため、パソコンでの執筆に不安がある方もご相談いただけます。詳しくはスタンダード出版プラン(文章)をご覧ください。
本の作り方に関するよくある質問
Q1. 本を書くのにどのくらい時間がかかりますか?
原稿の分量や執筆のペースによって大きく異なります。一概にはいえませんが、企画から原稿を書き上げるまでに数カ月かける方が多いようです。無理のないペースで、コツコツ書き進めることが完成への近道になります。
Q2. 原稿は何文字くらい必要ですか?
本の種類や判型によって目安となる文字数は変わります。まずは仮の目次を作り、各章にどのくらいの分量を割り当てるかを考えるところから始めるとよいでしょう。
Q3. 本を作るのに費用はどのくらいかかりますか?
私的に数冊だけ作る場合と、ISBNを取得してAmazonなどで販売する場合とでは、必要な費用の幅が大きく異なります。詳しくは自費出版の費用相場の記事をご覧ください。
本の作り方は6ステップ。まず仮の目次から始めよう
本の作り方は、企画・原稿・編集・デザイン・組版・印刷や出版という6つのステップで進みます。どのステップも一度にすべてを完璧にする必要はなく、まずは仮の目次を作るところから始めれば、着実に1冊の本へと近づいていきます。「本を出したい」と思ったものの何から手をつければいいかわからないという方は、令和出版の無料相談もあわせてご活用ください。